ほぼ日本最大の段ボールドームを作っていたら、豪雨に流され…半分の大きさのドームができました。

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NHKの環境キャンペーン「ECOパーク2014」の今年のテーマ『”あした”をつくろう〜みんなの地球〜』のメインシンボルとして、先週6/5〜東京の渋谷で合法的に建てられる日本最大の段ボールドームを組み立てていたのですが…3日間で例年の6月1ヶ月分の雨が降った集中的な豪雨に負けて、結果半分の大きさのドームが出来上がったのでした。。。

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ドーム自体は、A段と呼ばれる5mm厚の普通の段ボールを折り紙の原理で組み立て&撥水処理された段ボールフレーム(ひとりで約1ヶ月、寝る間を惜しんで1本あたり約20分の手作業でコツコツ作り上げた290本)を、現場のNHKに持ち込んで組み立てるプレファブ方式。

晴れていれば数時間で組み上がる簡単な構造なのですが、目が開けられない程&脚立に登るのに危険を感じる程の大雨で作業が遅れる上に、撥水性能を上回る猛烈な雨により段ボールの強度が保たず、イベント当日の朝には「自然の猛威を形にしたオブジェ(最初の写真)」と化したのでした。
※設計上&事前のテストで、1ヶ月200mm程度の降水量で1週間強度を保持できるだけの撥水塗装&加工を施していましたが、5日~8日の3日間だけで、東京都心部でその数値を超える降雨がありました。

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個人的にも、もの凄くショックな出来事だったのですが…実はここから(土曜の朝から)が、make道場らしいところでした。
残った6種類のフレームの在庫を把握&再計算し、その後の天候や来場予想を考慮して、ワークショップスペースの一部を使って、最小の工数&人数で、当初作ろうとしていたドームの丁度半分の大きさの段ボールドームを3時間で作ったのでした。。(Thanks! モリさん&コマちゃん&more)

make道場は、いま手に入るもので目的を達成するためのモノを作り上げる「野生のクリエイティブ」を鍛える場ですから、当然と言うか…本領を発揮した瞬間でした。
さすがにその時は焦っていて組み立てる様子を撮り忘れたので、解体する様子を撮っておきました。

通常の雨程度であれば7日間は保つとされていた撥水塗料の性能がナゼ十分発揮されなかったのか?は、家に帰ってから判明しました。原因は、豪雨対策用にフレームに巻き付けていたラップの巻き方が本来の方法と異なっていた為、隙間から雨水が侵入。段ボールに水が長時間接し&浸透してしまったのでした。巻き方のインストラクションの継承&監理体制が不足していた為に起こった訳ですね。正直あの豪雨の中では、徹底も難しかった気がします。

しかし今回は、ドームに関しての数多くのノウハウが、身体と頭に染み込む素晴しい機会となりました。「1週ずれていれば…」と、今日の様に晴れた週末の朝には思ったりもしますが、この経験をより良い「作る!」に繋げていければ、と思いました。

最後に、今回のプロジェクトにお声掛けくださった皆様、様々な知見と共にご協力いただきました素材や材料メーカーの皆様、一緒に豪雨の中ドーム作りに参加してくれた皆様、そして雨の中ドームを見てくれた子供たち、半分でゴメンなさいだけど、本当にありがとうございました!

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